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現場での民際協力・交流

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WE21ジャパンでは、アジア地域に暮らす人びとがお互いの知識や経験を分かち合い、交流をしていく中から、平和な社会をつくっていきたいと、2000年にはじめて、フィリピン・ルソン島北部の山岳地帯にあるベンゲット州を訪れて以来、そこに暮らす先住民族の人びととの、『顔の見える交流』を行ってきました。

ベンゲット州は、フィリピンの首都マニラから車で6時間ほど北上した、標高1,500-2,800mにもおよぶ山岳地域です。人びとの多くが、カンカナイ族、イバロイ族といった、先住民族の人びとで、伝統的な文化を受け継ぎ、自然の恵みを受けて生活してきました。しかし、近年は、焼き畑による大規模農業や鉱山資源の開発による環境破壊が進行しており、これまでの森から収入を得て暮らしてきた人々は収入の機会を失い、命と暮らしと文化に大きなダメージを受けました。
そうした背景を下に、現在WE21ジャパンでは、現地のNGOと協力して、以下の3つの事業を展開しています。


コーヒーの森づくり
―フィリピン・ベンゲット州トゥブライ郡コーヒー栽培農家のコーヒー品質向上のための組織強化プロジェクト
(JICA草の根技術協力事業)

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<事業の背景>
2009年10月に台風ペペンによる大きな被害を受けたベンゲット州トゥブライ郡アンバサダー村コロス集落で、2010年より5年間、一般の樹種の間に換金作物であるコーヒーを混栽する農法「アグロフォレストリー(森林農法)」による、台風被害からの環境回復と生計向上を目指す活動を実施してきました。

5年間の事業によりコロス集落には生産者組織が組織され、生産者たちは基本的なコーヒーの栽培法、収穫後の加工法を身に着ける事が出来ました。しかし、収穫されたコーヒーの品質は均質ではなく、品質の高いコーヒーを生産できる農家もあれば、不良豆が混ざっている農家もあるという課題が残りました。

<生産者たち自身によるコーヒーの品質向上を目指して>
WE21ジャパンは2016年度より、現地NGOコーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)と連携し、「コーヒーの品質向上」を目指す新しい事業を開始しました。

対象地であるトゥブライ郡バアヤン村、ダクラン村は、コーヒー生産者支援に力を入れているトゥブライ郡より、苗木の配布と基礎的なコーヒーの栽培方法の指導、そして生産者組織設立のサポートを受けています。しかし、フィリピンには品質の高いコーヒーを作るための技術や、コーヒーの品質を見極め、管理できる技術を持った人材が不足しており、このままでは将来、低品質なコーヒーが生産される可能性が高く、フィリピンの各地でコーヒー栽培がブームとなっている中で競争に負けてしまう可能性が高いのが現状です。

よって当事業では、各村の生産者組織のメンバーに、コーヒーの栽培、加工両側面からの品質向上のための研修と、組織強化の研修をセットで行うことで、各生産者組織が自らコーヒーの品質向上に取り組み、品質管理を行えるようにすることを目指します。病害虫対策、コーヒーの木の若返り(リジュビネーション)、高品質なコーヒーの加工法等の、栽培面・加工面両方からの品質向上に向けた技術指導を行い、そうした研修で学んだ内容を下に、住民たち自身が、コーヒーの品質向上に向けた活動を計画し、実践していくことで生産者組織の組織強化を目指します。

<品質向上のための技術研修>

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コーヒーの木の若返りの手法を学ぶ村人たち

<組織強化研修>

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ワークショップによって活動計画を作る村人たち


鉱山跡地に緑を! 
ベンゲット・グリーン・アクション -鉱山跡地の環境回復活動-

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<事業の背景>
ベンゲット州キブンガン郡ルボ村は、1970年?80年代に起きたウェスタン・ミノルコ社による大規模な露天掘りによる鉱山開発によって、山二つを失い(972ヘクタール)、跡地に池ができるという甚大な環境破壊を受けました。集落は一時はゴーストタウンと化しましたが、少しずつ住民たちが戻り始め、ハヤトウリ(サヨーテ)を中心とした農業により、細々と暮らしています。

WE21ジャパンでは、2011年より現地NGOシュントック財団と連携し、炭・木酢液の経験共有を中心とした、植林、有機農業による鉱山跡地の住民たち主体の環境回復活動を支援しています。

<日本・足尾銅山での経験をフィリピンで活かす>
2016年には、ルボ村の住民を中心とした4名を招聘し、足尾銅山でNPO法人森びとプロジェクト委員会が実践している、環境回復事業の成功例を学ぶ研修を実施します。市民の手によって行われている鉱山跡地の環境回復の手法を学び、ルボ村での植林活動に活かします。

現在は、土壌を肥やすために、アルノス(ハンノキ)、カリエンドラ(ネムノキ)といった、成長の早い落葉広葉樹を植樹しています。将来的には、ルボ村の植生に合った樹種を植樹し、鉱山開発が破壊した環境を回復していくため、ルボ村の植生調査、足尾銅山での研修を住民たちに共有する研修を実施します。

<植林活動>

minsai-6_2016.jpg苗木場でアルノス、カリエンドラの苗木を育てますminsai-7_2016.JPG植樹の様子


<足尾銅山研修>

minsai-8_2016.JPG草でマルチングをする方法を学ぶ村人たちminsai-9_2016.JPG斜面の土砂崩れを防止するための竹柵の作り方を学びました


フィリピンの人びととつながる! 
ジンジャーティフェアトレード

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フィリピン・ベンゲット州カパンガン郡の住民組織、ウバパス、ダイヨコン、ランパダが生産しているジンジャーティを、公正な価格で買い取り、フェアトレード品として販売しています。

生産地である山岳地帯の村々には病院や診療所がなく、病気になった場合は、山を越えて遠くの町の病院に行かなければなりません。そこで各住民組織では、ジンジャーティの売り上げを下に基金を作り、鍼灸やマッサージ、薬草療法などの代替医療による地域保健活動を行っています。重病になった際の、病院へ行く交通費や治療費にも基金が活用されています。

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病気予防のために鍼灸が行われています

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<ジンジャーティのご注文>
・WEショップ
以下の店舗でご購入頂けます!

WEショップ旭店、WEショップいずみ萩丸店・中田店・領家店、WEショップいせはら店、WEショップいそご磯子店・洋光台店、WEショップえびな店、WEショップおだわら竹の花店・城山店、WEショップかながわ大口店・六角橋店、WEショップこうほく大倉山店・日吉店、WEショップさいわい店、WEショップさかえ店、WEショップ相模原若松店・南台店・ふちのべ店、WEショップざま入谷店・相武台店、WEショップさむかわ店、WEショップせや三ツ境店、WEショップたかつ店、WEショップつづき店、WEショップつるみ店、WEショップとつか店、WEショップにのみや店、WEショップひらつか代官町店・旭店、WEショップ藤沢藤沢店・湘南台店・鵠沼海岸店、WEショップほどがや天王町店、WEショップみなみ井土ヶ谷店、WEショップみやまえ店、WEショップやまと店

<関連記事>
ジンジャーティ・フェアトレード事業 モニタリング(2016年12月)

WE21ジャパン アジア緊急・復興協力基金

アジア緊急・復興協力基金は、紛争・自然災害・政情不安等により甚大な被害を受けた、アジアを中心とした国と地域の方々の、被災からの復興、並びに生活再建のための活動を支えていくために創設されました。
発生の予想がしにくい災害や紛争などに備えるために、基金へのご協力をよろしくお願い致します。

基金の使途
(1)現地NGOによる復興支援活動への助成
(2)現地での被害状況調査派遣費用

これまでに、基金から3つの支援を行いました。
・フード・フォー・ワーク支援
 (村びと自ら道路や家の修復作業を行い、その対価として炊き出しの費用を支援)
・生活や農業の再建に必要な水を確保する貯水タンク建設支援
・道路修復のための重機レンタル代支援

お振込み先:

みずほ銀行 横浜東口支店
口座番号: 普通 1951360
受取人名: トクヒ)ウィ21ジャパン

※認定NPO法人WE21ジャパンへのご寄付は、寄付控除の対象となります。詳しくは、こちらをご覧ください。
※お礼状や活動レポートなどをお送りさせていただくため、ご入金後、ご連絡をいただけますと幸いです。
※2010年度をもって、これまで行なってきた上記3つの活動は終了いたしましたが、今後もこの基金は継続します。引き続きご協力をお願いいたします。