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共育・政策提言

【共育・政策提言】WE21ジャパンは戦後70年に向けて内閣総理大臣へ「対話による相互理解から平和な世界をつくる政治を求めます」の声明を発表しました。

内閣総理大臣 安倍晋三殿

対話による相互理解から平和な世界をつくる政治を求めます。


 今年日本は戦後70年目を迎えます。今世界では、資源や土地をめぐる紛争が各地で多発し、また「対テロ戦争」の名の下で、国家が市民の日常生活の場に攻撃の砲火を向けることも増えています。こうした状況の中で、主に神奈川を拠点に、地域に根差したおおぜいの市民のボランティアと民際協力を進める私たち特定非営利活動法人WE21ジャパンは、改めて、武力によって平和を生み出すことはできないとの考えを強めています。日本はこれまで日本国憲法に基づき、戦争をしない国として世界の人々から信頼されてきました。しかし、今も沖縄県をはじめとする在日米軍基地、アジア諸国との平和な関係づくりには大きな課題を抱えています。

 そして現在、特定秘密保護法の施行、集団的自衛権の行使容認の閣議決定に続き、安全保障関連法案が国会で審議され、戦後70年間続いてきた日本の平和主義が急速に変えられようとしています。これらは、安倍首相がこれまで力説してきた「国民の幸福な暮らし」や「国民の安全」に資するものではなく、逆にこれらを破壊するものであると考えます。

 私たちWE21ジャパンは、アジア地域を中心に市民同士の顔の見える信頼関係づくりを進めてきました。訪れる村々で出会うアジア・太平洋戦争の被害者の方たちに対し、過去の日本の侵略戦争を市民の立場から謝り和解することから始めて、現在は、自らの課題解決に取り組む市民同士の信頼の糸が無数につながり、コミュニティ間の交流や協力関係が拡がっています。WE21ジャパンが、人と人とのつながりを通じて、アジアの人びととの信頼関係を築き、平和な社会を目指す活動を進めて培った経験から、以下のことを日本の政治に対して求めます。


【提言】
1.日本の植民地支配と第二次大戦中の侵略の歴史に向き合い、過ちを真摯に認める。

 国が過去の侵略の歴史を認め、相互理解と和解をすることなしに、新たな信頼と協力関係を築くことはできません。戦後70年を迎える総理大臣の見解として、事実に基づく、世界中の市民が納得し得る歴史認識を表明することを要請します。

2.大戦中の歴史を次世代に語り継ぐ。
 現在、教育の場からも侵略の歴史的事実を消そうとする動きがあります。「グローバル人材の育成」の名の下で、多くの国や地域、多様な民族の人々と交流する日本の若者が、自らの国の歴史を知らずに世界に出て行くことは、アジア諸国ひいては世界の国々との溝を深め、国家としての信頼感を失うことになってしまいます。学校教育の場で、地球市民として知るべき、ありのままの歴史を事実として伝えることを要請します。

3.核兵器の廃絶、軍縮、原発の廃止を進める。
 世界唯一の被爆国としての体験を踏まえ、核の廃絶に向けて国際的なリーダーシップの行使を求めます。日本国内では、二つの核の廃止を求めます。原子力発電所の廃止、原子炉を搭載し
た米軍原子力空母の母港化の終了です。核や軍事力に頼らず、日本国憲法の平和主義に基づき、自衛隊の防衛費及び米軍基地を縮小し、外交による平和構築の実現を求めます。

4.立憲主義・平和主義に基づく日本国憲法を守る。
 世界の中でも、立憲主義や平和主義が高く評価されている「日本国憲法」は、私たちの国の基盤です。現在の平和憲法に立脚した安心で安全な暮らしが保障される政治を強く求めます。

以上

2015年6月22日
特定非営利活動法人 WE21ジャパン

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2015年06月26日 |