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WE21ジャパンからのお知らせ

【お知らせ】【イベント報告】「終わらない福島原発事故と放射能汚染 - "内部被ばく"を考える-」

1DSC026733.jpg2016年11月26日、川根眞也さん(内部被ばくを考える市民研究会 代表)から、福島原発事故による放射能汚染、特に私たちの身体に起きている "内部被ばく"についてお話を伺いました。川根さんは埼玉県公立中学校の理科の先生で、原発事故直後から毎日、空気中の放射線量を計測し、独自に調べて発信を続けています。

講演は、川根さんご自身が勤務する埼玉の中学校の周辺に生えている奇形のネコジャラシと放射能の関連性、Sv(シーベルト)とBq(ベクレル)の意味のおさらいから始まりました。多くの人が原発事故で初めて聞いた放射性物質の汚染度を示すSvとBqですが、2011年に大阪、兵庫で流通した牛肉がセシウム134、137に最高4,350ベクレル/kg汚染されていた例を挙げて、私たちがその牛肉100gを食べると胃の中で1秒間に約435発のガンマー線・ベータ線が出ていることになる、という説明は衝撃的なものでした。

内部被ばくで最も影響を受けるのは子どもたちですが、福島では174人が小児甲状腺がんおよび疑いがあると診断され(2016年6月30日現在)、茨城県や宮城県でも5人が診断を受けています。放射性物質が風や雨となって関東圏の地域にも運ばれ、神奈川では2011年3?5月の間に7,730ベクレルもの放射性セシウムが降下していた事実がデータで示されました。

2DSC02673.jpg私たちの食べ物も、米、そば、大豆、さつまいもなどの野菜、湖・河川の淡水魚、太平洋側の海水魚から高濃度のセシウムが今でも検出されており、特にきのこ類については秋田、宮城から長野県、新潟、静岡まで広範囲に渡っています。

チェルノブイリ原発事故によって放射能汚染されたベラルーシでは、事故4年後?14年後の11年間で小児甲状腺がんと診断された人は953人に上ります。事故後1年目から徐々に甲状腺がんが増え始め、5年目からは爆発的に増えたそうです。高線量に被ばくした0?4歳の子どもの甲状腺がんは発症のピークは10?15年後、低線量に被ばくした0?4歳の子どもの甲状腺がんは20年後からピークを迎えます。甲状腺がんになるのは子どもだけではなく、大人では40歳以上の罹患者が増え、特に女性の罹患者が増えたとのことでした。

放射能は目に見えないだけに、時が経つにつれて内部被ばくに対する危機意識が薄れ、原発事故前と同じ生活に戻ったかのように錯覚してしまいますが、チェルノブイリ原発事故のその後のように、この先何年後、何十年後も私たちの健康が損なわれずに過ごしていけるようにするためには、どうしたらよいのか。

遺伝子を傷つける放射性物質から私たち自身を守り、子孫の遺伝子を守る"いのちのバトン"をつないでいくために、川根先生からは、放射性物質は微量でも有害であることを知ること、政府、テレビ、新聞が真実を報道するとは限らず自分から情報をとりに行くことが最も大事な放射線防護である、というような示唆がありました。

最後のまとめとして、今、子どもたちが何を食べているのか、これから何を食べていくのか?内部被ばくの問題を解決していくためには、被災者、支援者、友人との輪を広げ、つながりを強めていく必要があると話されました。

<< 講演の様子(動画)は、下記にアップしています。ぜひご覧ください! >>
https://goo.gl/6vJmRR

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2016年11月30日 |