文字の大きさ

民際協力

【民際協力】【報告】韓国で貧困者自立支援を行う、慶南地域自活センターと交流を深めました。

 
【報告】韓国で貧困者自立支援を行う、慶南地域自活センターと交流を深めました。

2017年11月8日-10日の3日間、韓国の「慶南地域自活センター」からメンバー2人を招聘して、
双方の団体の活動を紹介しあいながら交流を図りました。

11月9日開催のWE21グループのチャリティイベント「WEフェスタ」に合わせて来日し、
WEフェスタでは、韓国で生活困窮者の自立のために立ち上げている事業で作られている
様々な生産品を販売したり、
現地の学校などでの体験活動として実際に事業化している、草木染ワークショップを行いながら、
日本の市民の皆さんに活動を紹介してもらいました。

慶南と美大カボチャポコス.JPG ブース慶南.JPG


また翌日には、横浜市神奈川区にある「WEショップかながわ六角橋店」を訪問し、
WEショップのしくみを紹介し活動メンバーと交流しました。

IMG_1952.JPG IMG_1939.JPG

韓国にも、WEショップのようなチャリティショップがたくさんありますが、
どこも、団体が寄付品を取りに行くしくみになっており、
地域の市民が自らお店に足を運んで寄付品を持ち込むという自発的な行動にとても驚いていました。

慶南地域自活センターが進めている生活困窮者の人たちの自立支援は、
日本よりも充実した"生活困窮者自立支援制度"が背景にあり、
就労可能な人びとには3年間をかけて起業支援を行い、
将来的には自分で生計を立てていけるようになることが目標となっています。

アジア通貨危機によって日本より先に貧困が社会問題となった韓国から、
私たち日本の市民が学べるものはあるのではないかと考え、
WE21ジャパンと慶南地域自活センターの定期交流が続いています。


慶南地域自活センターとは?(2016年10月ブログ記事より):
http://www.we21japan.org/we21/2016/10/post-75.html


2017年12月08日 |



【民際協力】【報告】コーヒーの森づくり 経験交流研修「コーヒーは人をつなぐ ―インドネシア・フィリピンコーヒー生産者経験交流」―

2017年9月28日から10月5日にかけて、コーヒーの森づくり事業(正式名称:フィリピン・ベンゲット州トゥブライ郡コーヒー栽培農家のコーヒー品質向上のための組織強化プロジェクト)の経験交流研修をインドネシア・北スマトラ地方リントンにて行いました。「組織強化」と「コーヒー生産」の双方で大きな学びを得ることができた今回の経験交流研修をご報告します。

写真1.JPG
研修参加者たち(手前6名)。リーダー3名とメンバー3名が参加しました。

>>プロジェクトの詳細は、こちら


◆コーヒーは人をつなぐ ―ネットワークがマーケティングの鍵!―
今回の研修で大きな学びとなったのは「コーヒー生産におけるネットワークの重要性」でした。研修先であるインドネシア・リントンのコーヒー生産者協同組合KSUコープ(正式名称:KSU POM HUMBANG COOP&MASPEKAL)は一度、組織として崩壊を経験しています。その理由は、適切な人員の配置などの組織強化がされないうちに、フェアトレード認証の取得、日本へのフェアトレードといった大きな活動を行ってしまったためでした。その反省により、「一つの組織でできる活動には限りがある」と学んだKSUコープは、地域の様々なセクターと協力して、地域全体でコーヒー販売を行うという、地域のネットワークを活用しています。

その事例の一つが「コーヒーツアー」の実施です。近隣に東南アジアで最大の湖「トバ湖」という観光地があることを活かして、地域の観光局と連携したマーケティングを行っています。内外からの観光客を協同組合がネットワークする地域のカフェや農園に案内し、観光を楽しんでもらいながらコーヒーのアピールを行い、地域全体が豊かになることを目指しています。KSUコープはすでに日本やヨーロッパの大学の海外研修も受け入れており、帰国した学生たちを通じて「スマトラ・リントンコーヒー」が広報されています。

写真2.jpg
地元のおいしいコーヒーを片手に観光を楽しむコーヒーツアーの事例を学びました。

その他、KSUコープはインターネットを使ったマーケティングにも力を入れており、Amazonでのコーヒー販売や、SNSを活用した広報など、たくさんのアイデアを共有して頂きました。


◆種からカフェまで ―農民がすべての工程に関わることで収入創出へ―

 KSUコープからの組織面でのもう一つの学びは、「コーヒーのすべての工程に関わることが、収入創出の鍵」という事です。例えば、生産者がコーヒーを生産し、収穫した豆を何も加工せず果肉の状態で仲買人に売ってしまうと、生産者はそこまで多くの利益を得ることはできません。しかし、生産者が自分たちでコーヒー豆を加工し、自分のお店で販売し、最終的には自身でカフェを開くことができれば、生産者がすべての利益を得られる(=100%)ことにとなり、コーヒーの品質によってはそれ以上の利益を生むことができます。KSUコープはコーヒーの加工施設を持っており、販売とコーヒー提供を行うカフェもあり、種からカフェまですべての工程に生産者が関わり、収入を得られる仕組みができています。こうした「組織強化」に関する学びは、参加者が自分たちの組織でコーヒー生産のビジョンを描く上で大きなものとなりました。

写真3.JPG
KSUコープのカフェ「Nagasa on Café」

写真4.JPG
KSUコープのコーヒー加工場

◆品質を向上させるために

組織化の学びと合わせて、コーヒーの品質向上に向けた工夫も学ぶことができました。栽培時の工夫では、コーヒーの木から余分な枝を取り除き、成長の良い幹だけを残す剪定の仕方や、古くなった木を切って再度新しい芽を生やす「若返り(リジュビネーション)」の仕方を、実際の作業を体験することで学びました。

また収穫後の加工の段階では、各工程の作業を実際に体験することで学びました。特に焙煎の工程では、機材と手作業、双方のやり方を学んだことで、機材のない事業地の環境でも品質を向上させることができると参加者は実感することができました。

こうしたすべての学びは、国境を越えた農民同士がお互いの経験を共有しあう「経験交流」によって行われました。参加者であるフィリピンの生産者たちからも、有機栽培でコーヒーを生産する上での病害虫への対策の経験や、切り花と一緒にコーヒーを生産する工夫など、たくさんの経験が共有されました。

写真5.JPG
適切なコーヒー栽培の工夫を学ぶ参加者たち。

写真6.JPG
手網焙煎という手作業での焙煎の仕方を体験しました。

◆インドネシアの学びを活かす!
ネットワークを活かし、地域全体で生計向上を図るという、KSUコープでの学びは参加者たちにとって、大きな意識改革となったようで、帰国後すぐに参加者たち自身で「3つの生産者組織が連携したコーヒー生産計画」が提案されました。これまで各組織がそれぞれコーヒーを生産し、収穫、加工、販売を行う構想を抱いていましたが、各組織が役割分担をし、3組織で協力してコーヒーを生産・販売する新しい構想が掲げられたのです。

「競争ではなく協力してコーヒーをつくる」という構想を踏まえ、帰国後10月2日から4日は、各住民組織でインドネシア研修の報告とそれを受けての活動計画作りが行われました。ワークショップ形式で、やってみたい活動を付箋で挙げてもらい、それらの活動を「今必要な活動かどうか」「実現可能かどうか」を基準に優先順位を付け、活動計画を立案しました。このワークショップでは研修参加者が積極的にリーダーシップを取り、最後には彼らが自らファシリテーターを務めていました。インドネシアでの事例で、コーヒー生産での組織化と組織間の協力の重要性を学んだ参加者たち。インドネシアがつないだ3組織共同でのコーヒー生産の目標が実現するよう、プロジェクトを通じたサポートを続けていきます。

写真7.jpg
参加者それぞれが自身の学びを自分の言葉で発表。

写真8.JPG
研修参加者のリーダーシップで活動計画が立案されました。

2017年11月30日 |



【民際協力】10月貧困なくそうキャンペーン イベント公開!(10/4更新)

10月16日の「世界食料デー」、17日の「貧困撲滅のための世界デー」に寄せて、世界の貧困が生まれるしくみ、「世界」と「私」のつながり、そして私たちが普段の暮らしの中でできることを考えるキャンペーンを実施しています。

神奈川県を中心に広がる55の「WEショップ」を中心に、キャンペーン期間中の売上金の寄付、海外で活動するNGOスタッフによる講座の開催、写真・パネル展示等を行い、多くの方たちに関心を持っていただく機会をご用意しています。

わたしたち一人ひとりが貧困をなくすために何ができるのか・・・
イベントに参加して考えてみませんか?

*各地域NPOのキャンペーン内容はこちら(2017年10月4日更新)
2017年度貧困なくそうキャンペーン 各地域NPOキャンペーン内容.pdf

2017hinkoncampain.jpg

「貧困なくそうキャンペーン2017」は
◆世界食料デー月間2017 みんなで食べる幸せを◆と連携しています。

10月16日世界食料デーを中心に、10月の1か月間食料問題の解決に向けたキャンペーンが行われます。
詳しくは → http://www.worldfoodday-japan.net/

2017年10月04日 |



【民際協力】【プロサバンナ事業】JICA理事長宛てに、地域住民による異議申立に関する要請を行いました。

2017年7月21日、日本の7NGOが、下記の要請文をJICAの北岡伸一理事長宛に提出し、WE21ジャパンも賛同団体となりました。

アフリカ・モザンビークで勧められている大豆の大規模農業開発が、現地の小農たちの暮らしや人権に影響を及ぼしていることから、現地市民社会組織が2017年4月初旬、JICAに異議申し立てを行い、今後本審査に進むことになりました。
今回のNGOによる要請では、審査の公平性や、申し立てを行なった現地住民の人権擁護などを求めています。

プロサバンナ事業に対するWE21ジャパンの取り組みはこちら


****  ****  ****  ****


JICA理事長 北岡伸一殿
cc. 外務省国際協力局長 梨田和也殿

JICA環境社会配慮ガイドラインに基づく
地域住民による異議申立(ProSAVANA事業)に関する要請


平素よりNGOによる国際協力活動へのご理解とご協力、誠にありがとうございます。

プロサバンナ(ProSAVANA)事業の対象地域の住民並びに市民社会組織から、本年4月27日にJICA環境社会配慮ガイドラインに基づく異議申立が提出され(JICAの受理通知は5月1日)、JICAによる申立書の翻訳(ポルトガル語から日本語)を経て、5月17日から7月3日まで予備審査が行われ、本審査に進むこととなったとの連絡を受けました。

貴機構の下記サイトも確認し、審査の状況や申立書の内容も確認しました。
https://www.jica.go.jp/environment/present_condition_moz01.html
(但し、日本語訳の妥当性については、現在確認中です。)

地域住民11名(名前は非公開)による申立書には、これまでの経緯が詳細に記載されており、今回の申立内容が、モザンビーク政府関係者による人権侵害だけでなく、JICA理事や事業担当者・契約コンサルタントを含むJICAの職員・関係者並びに組織的なガイドライン違反に関するものであったことを知りました。

これらの点は、これまで日本のNGOからも繰り返し指摘してきましたが、改善されることなく、むしろJICAの関与が深まる形で悪化の一途を辿り続けてきた点でもあります。結果として、地域住民が身の危険を侵してまでも、異議申立をしなければならない事態に陥ったことについて、深く落胆しています。

また、現地からの連絡によると、申立者全員の身分証明書の写しの提出が求められたといいます。代理人から、申立者が抱える不安を伝え、再検討と代替案を要請したものの、変更はなく、さらに代理人の身分証明書の写しまで要求されたとのことです(代理人は個人ではなく二つの市民社会組織が務めており、団体登記書等は提出済みであった)。身分証明書の提出は、要件として手順書に記載はなく、他の異議申立ケースでは要求されておらず、プライバシーの保護と安全確保という点から大変懸念される状態です。

また、私たちは、申立者並びに代理人の要請に基づき、かつ他の異議申立の先例(2014年ミャンマー・ティラワ経済特区)に倣うとともに、本審査が入念な準備と十分な情報を踏まえたものとなるよう、審査役への情報提供と面談の調整を依頼しました(7月13日、JICA異議申立審査役事務局経由)。しかし、同事務局からお返事を頂けないままに、審査役の現地調査が●に開始されると知りました。これを踏まえて、審査役事務局経由で現地調査前の情報提供と面談を再要請したところ、19日に「調査の準備中・実施のため」、「8月下旬で調整したい」との返事が届きました。

今回の申立書はポルトガル語で書かれており、かつ翻訳からは根拠となる日本語資料のリンクがすべて削除されています。プロサバンナ事業が複雑な経緯を辿ってきたこと、そしてモザンビークが独特な政治社会状況にあることを踏まえると、多様な角度からの多様な資料・情報を十全に理解せずに、住民の声を適切に汲み取ることは困難です。不十分な事前準備による現地調査の実施は、税金の無駄遣いにも繋がります。

今回の申立が、JICAの職員・関係者・組織に対するものを含むこと、また異議申立制度が完全に独立した形で制度設計されていないことから(理事長の直轄機関として設置)、本審査の独立性、中立性、公平性に疑義を生じさせないための最大の努力が不可欠であると考えます。

以上から、日本のNGO並びにJICAを支える日本の納税者・市民として、次の3点を要請いたします。

1. JICAとして、本審査の独立性と中立性、そして公平性が担保される環境を確保するよう要請します。これには、事業関係部局・関係者・元関係者の関与や介入の防止を含みます。

2. この間、申立者を含むモザンビークの対象地域の住民(とりわけ小農男女)並びにモザンビーク市民社会組織は、プロサバンナ事業をめぐって度重なる脅迫・威圧・排除を受けてきました。また、同国では、人権や民主主義・ガバナンスの状況が悪化したままであり、これらの人びと・組織への報復やさらなる弾圧・介入の危険が否定できません。
 また、今回の異議申立がJICAに対するものであることから、個人情報の扱いが大変懸念されています。以上を踏まえ、申立者と代理人について、その氏名や個人情報の厳正なる管理(申立書に書いてある通り、JICAの事業関係者への非開示を含む)、人権擁護、危険予防・回避・保護について、あらゆる手法を講じることを求めます。

3. 要請にもかかわらず(また先例と異なり)、現地調査に向けた準備が、この件に詳しいNGOからの情報収集努力を欠き、JICA関係者の情報に依拠する形で進められてきた点について、危惧しています。上記の通り、プロサバンナ事業は複雑な経緯を抱えた事業として推移してきました。また、申立内容に関する入念で十全なる事前準備(文献調査とJICA以外の関係者との面談)なしに、適切で公正なる現地調査の実施は不可能と考えます。
 以上を踏まえ、現地調査への出発前に、日本のNGOと審査役との面談を可能とすることを要請します。


最後に、今回のプロサバンナ事業に対する地域住民の異議申立、そして審査は、モザンビーク社会、日本の市民社会や国会だけでなく、世界的な注目を集めております。私たちは、日本のNGOとして、このプロセスを注意深く見守り、審査にあたって必要とされるサポートを行っていく所存であることをお伝えいたします。


2017年7月21日

【署名団体(一次)】
特定非営利活動法人 アフリカ日本協議会
特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター
ATTAC Japan
No! to landgrab, Japan
モザンビーク開発を考える市民の会
特定非営利活動法人 FOE Japan
特定非営利活動法人 アーユス仏教国際協力ネットワーク
*2017年7月20日現在。


PDFはこちらからご覧ください。

2017年07月30日 |



【民際協力】7/29(土)FoE Japan報告会:「福島のいまとエネルギーの未来 in 横浜」に名義協力しています!

FoE Japan主催の報告会:「福島のいまとエネルギーの未来 in 横浜」(7/29(土))に名義協力しています!


2016年度の東日本被災地の支援として、WE21ジャパン・グループでは35のWE21地域NPOが52の
NGO/NPOを通して東日本被災地の人びとの支援を行いました。

その中で、4つのWE21地域NPOがFoE Japanの「福島ぽかぽかプロジェクト」の支援を通じて、
福島の子どもたちの保養事業に協力をしています。

今回、収束の見えない原発問題、不安のつづく内部被ばく、原発をなくすための自然エネルギーの
最新情報などをWE21ジャパン・グループ内はもちろん、広く一般の皆さまとともに学んでいくために
報告会の開催にあたり、名義協力させていただきます。
みなとみらいのJICA横浜が会場です。横浜、神奈川の近隣のみなさま、ぜひご参加ください。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『福島のいまとエネルギーの未来』
ーー7・29 FoE Japan 報告会 in Yokohamaーー

FoE0729.jpg

福島原発事故から6年4か月。原発事故の避難者の状況は? 保養は? エネルギー政策は? 
最新の状況をご報告し、今後の道筋について議論を行います。

テーマ:福島原発事故の避難者はいま

■子どもたちの笑顔のためにーー福島ぽかぽかプロジェクトと民間保養プロジェクトの現状
■パワーシフト最前線ーーどうなる? エネルギー基本計画
■原発輸出を食い止める!
■人々の力がかちとった台湾「脱原発法」制定の背景とは?


日時:2017年7月29日(土)14:30ー16:30(開場14:15)
場所:JICA横浜 4F セミナールームかもめ

  桜木町駅・関内駅:徒歩15分、馬車道駅 4番出口:徒歩8分
  ワールドポーターズ、横浜赤レンガ倉庫方面

報告者(予定):満田夏花、吉田明子、深草亜悠美、
        矢野恵理子、神奈川への避難者、
        横浜のぽかぽかボランティア参加者、他

参加費:500円(学生・サポーター無料)

主 催:国際環境NGO FoE Japan(認定NPO法人)
連絡先:03-6909-5983(平日・日中) Fax 03-6909-5986

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

※詳しくはこちらへ → FoE Japanウェブサイト

2017年07月14日 |



【民際協力】共謀罪の創設に反対する緊急統一署名を送付しました

WE21ジャパン・グループは、現代の治安維持法ともいわれる「共謀罪」の創設に反対して、呼びかけ団体「共謀罪NO!実行委員会」と「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」による緊急統一署名に参加しました。

WE21ジャパン・グループでは、685筆の署名が集まり、内閣総理大臣、衆議院議長、参議院議長宛に送付いたしました。

皆さまのご協力に、感謝申し上げます。

*関連記事
【共同声明】市民社会を抑圧する「共謀罪」法案に反対
「共謀罪」創設に反対する緊急署名にご協力ください

18920285_1410782972345721_5164438018161706212_n.jpg

2017年06月20日 |



【民際協力】【共同声明】市民社会を抑圧する「共謀罪」法案に反対

環境・開発・人権・平和などの分野で活動してきた23のNGO・市民団体が、共謀罪法案(「テロ等準備罪」を新設する組織的犯罪処罰法の改正案)に対する反対声明を発出しました。

この法案は、「組織的犯罪集団」の定義が曖昧でそれを捜査機関が決めること、対象となる罪には著作権侵害や森林窃盗、種苗法の育成者権等の侵害などが含まれ、その準備行動が犯罪とされることで恣意的な運用の可能性が大きいこと、また、密告が奨励されることなど、環境保護や社会正義の実現のための環境・開発・人権・平和などの分野の活動にとって大変危険なものです。

WE21ジャパンでも、この危険な法案の廃案を求める共同声明に連名しています。

PDF版

***   ***   ***   ***
2017年5月29日
共同声明
市民社会を抑圧する「共謀罪」法案に反対

私たちは、環境・開発・人権・平和などの分野で活動してきた NGO ・市民団体として、いわゆる「共謀罪」法案(「テロ等準備罪」を新設する組織的犯罪処罰法の改正案)は、市民社会を抑圧するものとして強く反対します。

今国会で議論されている「共謀罪」法案は、277の罪が対象となっています。対象法案には著作権の侵害や、開発事業に反対する座り込みや労働組合の活動などが対象になることが懸念される威力業務妨害罪他、森林法の保安林の区域内における森林窃盗、種苗法の育成者権等の侵害なども含まれています。これらがテロの防止に関係があるでしょうか?

そもそも政府は、国連越境組織犯罪防止条約を批准するためにテロ等準備罪が必要と説明していますが、この条約の対象はテロではない上、この法がないと条約に加盟できないわけではありません。テロ防止関連条約は既に締結していますし、国内法でもすでに、殺人や強盗、爆発物使用などの着手以前の段階の行為を処罰するさまざまな法律が整備されています。

法案では「組織的犯罪集団」が対象とされていますが、それを判断するのは捜査機関であり、一般市民も対象になり得ます。何が「組織的犯罪集団」か、定義されていないのです。団体の性質が変わった段階で、「組織的犯罪集団」とみなす、との答弁もなされています。捜査機関の拡大解釈を防ぐ準備はまったくなされていません。

私たちは、国内外で、「国家」の名のもとに、環境が破壊され、人権が侵害される事業に関して、警鐘をならし続けてきました。また、福島原子力発電所の事故を教訓として、国策である原子力発電所の海外輸出に反対している団体もあります。このような政策提言は、政府の政策を批判したということだけで、組織犯罪の準備とみなされ、監視される可能性も否定できません。法案が通れば、密告などによって捜査の対象となり、それら団体の社会的信用を落とすことが可能になり、政府機関に対する市民の活動は萎縮させられてしまいます。

私たちだけではありません。「ふるさとの自然を守りたい」ただそれだけの想いで開発事業に反対し、座り込みをしている住民たちもいます。「共謀罪法」で合法化された警察権力による監視は、こうした人たちの行為をも、情報の恣意的な切り取りにより、「組織犯罪の準備」にみせかけることが可能です。何よりも、罪に問われることを恐れ、政策に批判することができなくなる、そういった萎縮効果が必ずあらわれるでしょう。

世界には、言論の自由が著しく制限されている国や、結社や集会の自由を制限する法を持つ国、軍事政権下にある国もあります。その状況下でも人権問題や環境問題の解決を訴える活動地域の人々は運動を続けており、時には刑法で処罰を受ける場合もあります。このように人権や環境のために立ち上がった市民を支援することが、海外の犯罪者との共謀とみなされ、処罰の対象とされる可能性もあるのです。

また、この法案が成立することで、準備行為を把握するために捜査機関がメールや電話を監視していくようになることも懸念されます。米国では、国家安全保障局(NSA)が一般の国民のメール、インターネット上の情報交換を監視していることが暴かれました。英国の政府通信本部(GCHQ)は、人権NGOや調査報道を行うジャーナリストを国防上の脅威とみなし、メール等を監視していたことも報道されています。私たちのような市民団体だけでなく私たちと情報や意見を交換する市民・研究者・企業関係者・政府関係者まで監視対象となる可能性もあります。民主的な国家に不可欠な、言論や内心の自由が侵害される恐れがあります。

国際的にも懸念が表明されています。国連プライバシー権に関する特別報告者のジョセフ・ケナタッチ氏が、5月18日、共謀罪法案はプライバシーや表現の自由を制約する恐れがあると懸念を示す書簡を安倍首相に送付し、国際人権法の規範および基準と法案との整合性に関しての情報や、法案の審議に関して公的な意見参加の機会について、市民社会の代表者が法案を検討し意見を述べる機会があるかどうか等、日本政府に情報提供を求めました。

しかし、22日、菅官房長官は、これらの疑問に具体的にこたえることもなく、特別報告者があたかも個人の意見を表明したかのように記者会見で述べ、さらには見当違いの批判だと抗議した、とも発言しています。政府は国連の条約に加盟するための法整備を主張しているのに、国連が人権遵守のために任命した特別報告者の担う機能を無視するかのような矛盾した対応です。 私たちは、この危険な法案が十分な審議も尽くされず、衆議院で強引に採決に持ち込まれたことに強い危機感を抱いています。市民社会を抑圧し、民主主義を窒息させる「共謀罪法案」の廃案を強く求めます。

(連名団体)
国際環境 NGO FoE Japan、メコン・ウォッチ、ピースボート、アジア太平洋資料センター(PARC)、国際青年環境 NGO A SEED JAPAN、辺野古リレー、特定非営利活動法人 ふくしま地球市民発伝所、ジュゴン保護キャンペーンセンター、原子力規制を監視する市民の会、美ら海にもやんばるにも基地はいらない市民の会、日本国際ボランティアセンター(JVC)、高木仁三郎市民科学基金、P-nong Learning Center、NPO 法人 WE21 ジャパンいずみ、ラムサール・ネットワーク日本、 TPP に反対する人々の運動、エナガの会 戦争しないさせない市民の会・柏、地雷廃絶日本キャンペーン、アーユス仏教国際協力ネットワーク、WE21 ジャパン、アフリカ日本協議会、WE21 ジャパン・たかつ、APLA

(問い合わせ先)
メコン・ウォッチ 〒110-0016 東京都台東区台東1-12-11 青木ビル3F
Tel:03-3832-5034 Fax:03-3832-5039
国際環境 NGO FoE Japan 〒173-0037 東京都板橋区小茂根1-21-9
Tel:03-6909-5983 Fax:03-6909-5986

2017年05月31日 |



【民際協力】「共謀罪」創設に反対する緊急署名にご協力ください

認定NPO法人 WE21ジャパンは、共謀罪法案の成立に反対する緊急署名に取り組んでいます。

2017年4月6日、「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織的犯罪処罰法改正案が、衆院本会議で審議入りしました。
これは、組織的犯罪集団が、重大な犯罪を計画し、メンバーのうちの誰かが犯罪の準備行為を行った場合などに、計画した全員が処罰の対象になるものです。

一般の市民を監視し、内心の自由や言論の自由といった、基本的人権の侵害となる可能性があり、市民のボランティア力をベースとしたWEショップを拠点に活動するWE21グループにとっても、市民の声を上げていく今後の活動に関わってくることが懸念されることから、WE21ジャパンはこの法案の成立に反対しています。

この法案の成立に反対する市民の声を届ける署名活動に、皆さまもぜひご協力ください。

署名用紙は、WE21ジャパン、もしくは下記集約先の団体宛にご送付ください。
(期限:5月末。WE21ジャパンへ送付される方は、5月26日までにお送りください。)

>>署名用紙(PDF)のダウンロードはこちら

【呼びかけ団体】
 共謀罪NO!実行委員会
  連絡先 日本国民救援会 TEL 03-5842-5842/日本民主法律家協会 TEL 03-5367-5430
  集約先 日本消費者連盟 〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1-9-19-207
      日本国民救援会 〒113-0034 東京都文京区湯島2-4-4平和と労働センター5F

 戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会
  連絡先 1000人委員会 TEL 03-3526-2920/9条壊すな!実行委員会 TEL 03-3221-4668
      /憲法共同センター TEL 03-5842-5611
  集約先 総がかり行動実行委員会 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台3-2-11
      連合会館1F 平和フォーラム気付

共謀罪反対緊急統一署名.jpg

2017年04月08日 |



【民際協力】【報告】「フィリピン・コーヒー栽培農家の品質向上のための組織強化プロジェクト」報告会を開催しました

2017年4月3日(月)、WE21ジャパンは、「フィリピン・コーヒー栽培農家の品質向上のための組織強化プロジェクト」 2016年度事業モニタリング報告会 --コーヒー生産者たちのファーストステップ!-- をJICA横浜にて開催しました。

IMG_20170403_140921 (002).jpg

WE21ジャパンでは、2016年度よりJICA草の根技術協力事業として、「フィリピン・コーヒー栽培農家の品質向上のための組織強化プロジェクト」を実施しています。コーヒーの森林栽培を通じて、環境回復と生計向上を目指す生産者たちを対象に、栽培・加工両側面からの技術指導と、学んだ技術を組織として実践するための組織強化を支援しています。

>>プロジェクトの詳細は、こちら

一年目の2016年度は、「自分たちで組織の活動計画を立て、実践すること」を目標に、7月にリーダー研修やコーヒーの若返り技術研修、活動計画作成ワークショップ、そして12月には栽培・加工の研修を行いました。現地では、プロジェクトに参加する3つの生産者組織による合同報告会も開催され、その成果が発表されました。今回JICA横浜で開催された報告会は、現地での合同報告会の内容を中心にお伝えしました。

IMG_4699.jpg
2016年度の活動報告をするBOFPAメンバー


◆組織として課題に取りくんだ生産者たち
モニタリングの結果、3つの組織すべてが、計画した活動の80%を実践するという素晴らしい成果を上げていました。
生産者組織の一つBOFPAは、生産した有機野菜やコーヒーを販売するショップ(WEショップトゥブライ)をオープンするという計画を立てていましたが、先住民族への国からの支援スキーム(助成制度)を活用し、2017年5月にショップをオープンする運びとなりました。
また、その他の組織も、BACOFAは7月の研修を活かして早速コーヒーの若返りを実践し、SACOFAはモニタリングチームを設立しました。
中にはBACOFAのコーヒーを組織で集荷し村内で販売する計画や、SACOFAのモニタリングチームによる成長段階の定期的な視察等、大型台風の来襲による収穫量不足等の影響もあり実践できなかった活動もありました。しかし両組織とも、課題を分析し、2017年度に向けた販売計画や、チームメンバーの人選の見直しなど、きっちりと対策を立てており、そうした姿勢は大いに評価できるものです。

IMG_7035.jpg
BACOFAでは事務局長ネニータさんがリーダーシップを発揮し、2017年度計画が立案

こうした成果の源となったのが、リーダーの成長です。各組織共に、7月のリーダー研修での学びを活かし、組織をうまくファシリテートできるリーダーが育っています。彼らが生産者たちの活動を支え、メンバー全員が組織として協働できる体制ができたことが、2016年度活動の大きな成果といえます。
また3組織が合同で報告会を開催したことにより、活発な意見交換が行われ、それぞれの組織が工夫したことなどについて、お互いに学びあうことができました。


◆コーヒーの品質評価の第一歩

IMG_6648.jpg
コーヒーの品質を専門家が評価しました

また、日本、フィリピンのコーヒー専門家によるコーヒーの品質評価も行われました。どの組織のコーヒーも、80点以上のスコアを記録し、スペシャリティコーヒー(品質の高いコーヒー)への素養が認められると評価されました。
しかし乾燥不足によるコーヒーの湿度の問題等、改善すべきポイントも指摘され、そうした課題に組織で取り組んでいくことを専門家からアドバイスされました。


◆地域のコーヒーバイヤー、専門家とのネットワーク

IMG_4647.jpg
事業地で唯一のQグレーダー資格を持った専門家スーザンさん

また、地域のコーヒーを取り扱うコーヒーショップを巡る、フィールドトリップも実施されました。
地域のコーヒーを積極的に買い取り、生産者にアドバイスをしてくれるオーナーや、コーヒーの品評を行うQグレーダーの資格を持ったオーナー等、地域の専門家やバイヤーとネットワークを築き、将来の本格的なコーヒー販売へとつながることが期待されます。

          ***   ***   ***

今回の報告会には、フィリピンミンダナオ島ダバオからカカオを輸入し、日本で販売する活動を行っている大学生の皆さんも参加され、コーヒーとカカオ、それぞれの生産者支援についての情報交換を行うこともできました。

このプロジェクトは、生産者たちの熱意によって、順調にはじめの一歩を踏み出しました。2017年度からは、インドネシアやフィリピンの他生産者組織の訪問等も行い、「品質向上に組織として取り組んでいくこと」をさらに進めていく予定です。
                        (民際協力室 小池 絢子)

2017年04月06日 |



【民際協力】4/3(月)「フィリピン・コーヒー栽培農家の品質向上のための組織強化プロジェクト」2016年度事業モニタリング報告会を開催します

【こちらのイベントは終了いたしました】

2016年7月に開始した、JICA草の根技術協力事業「フィリピン・コーヒー栽培農家の品質向上のための組織強化プロジェクト」は一年目の終わりを迎えました。

今年度は品質向上に向けた組織強化の第一歩として、3つの生産者組織が自ら活動計画を立て、実践しました。

中には『WEショップトゥブライ』を作る!というビッグな目標もありましたが、果たしてどこまで実現できたのでしょうか?

専門家に判定して頂いた、コーヒーの品評結果もご報告します。

コーヒーの品質向上に向けた、生産者たちの挑戦の一年の様子をお伝えします。
皆さま奮ってお越しください!

◆日時:2017年43日(月)14:00-16:00
◆会場:JICA横浜 会議室1(横浜市中区新港2-3-1)
    >>アクセスはこちら
◆報告者: 小池絢子(WE21ジャパン民際協力室)
◆参加費:無料
◆定員:40名
◆主催:認定NPO法人WE21ジャパン、JICA横浜草の根技術協力事業

【お申込み】
電話、FAX、Eメールで、「ご所属、電話番号、ご氏名、メールアドレス」をご連絡ください。(締切:3/31)

 TEL:045-264-9390
 FAX:045-264-9391 
 Eメール:shien@we21japan.org (担当:小池)

チラシ(PDF)はこちら

フィリピン報告会20170403.jpg

2017年03月21日 |